無職の癖に職業選択を考える ~完全週休二日制は甘えなの?~

こんにちは、無益です。
ここ三年ほどずーっと募集していたとある企業の求人要項から、経験者のみと言う文言が削られました。
ついでに大卒以上と言う一文も削られていたので早速応募してみた所――書類落ち。
スーパーマン待ちなら何故その条項を消したんだと問いたい今日この頃です。
そんな無職を長患いしている無益ですが、就職活動自体は割と活発だと思います。
PG(経験職)以外の募集を選んでいるせいなのか、無職の初期も中期も現在も、兎に角書類で落ちる日々。
時間だけが経ってゆくので結局、年齢的な面で更に厳しくなるんですが……どうしようもない物はどうしようもない。
ですので、ただただ頑張るだけなのです。
……が、時折、条件選び過ぎなんじゃないの? と、言われる事があります。
条件選び過ぎ。
大抵そう言う人の二の句は
- 肉体労働探してる?
- 介護とかあるでしょ?
- 飲食業は?
- 給料とか低くてもいいじゃない
と言った所です。
どれもこれも正論であるとは思うのですが、それらを今後も続けて行く自信があればそりゃやりますよね。
短期的に労働出来るとしても、耐えられなくて辞めると事前に解るような仕事には就きません。
そもそも、介護、肉体労働、飲食業ってのは他で働けないから仕方なく入る所じゃ無いです。
と言うより、そんな人間が勤めていける所じゃ無い。
どんな仕事でも、目的や信念がなきゃ続かず潰れておしまいですしね。
幸い(?)、無益の周りにはそれぞれの職業を経験してる人がいるので、その辛さはよーく知ってます。
例えば――
※全て当人の主観です。
飲食業 チェーン展開しているファミレスの店長クン
この人は肉体的にも精神的にも物凄くタフなのですが……7年ほど勤め、最近ついにドロップアウト。
と言うのも、その労働環境が凄まじすぎてもうどうしようもなかったようです。
朝10時に出勤。
所属する店舗にて勤務。
約12時間ほど勤務した後、他の店舗の応援に行く。
そこから4時間ほど応援した後、帰宅し就寝。
帰宅時間は朝5時。
そして翌日また10時に出勤。
忙しい日は帰宅する暇も無く店舗で就寝する事も。
連休は無く、休日出勤も多い。月休みは5~6日ほど。
かと言って残業代は出ず(なぜ出ないのかは不明)、年収は250万程度だったそう。
その後、殆ど家に帰れない日が半年ほど続き、自分含め周囲が余りの痩せっぷりに心配し始めた頃、ついに仕事を辞める。
暫く無職をした後、介護系の仕事に転職。
相当忙しいようですが、それでも飲食よりは圧倒的にマシだと頑張っています。
が、やはり転職は考えているようです。
これが、飲食業で働くと言う事。
肉体系 トラック運送の配送業クン
佐川急便に勤めていた彼。
就職早々洗礼を浴びていたようですが、3年はやらないとと思い仕事を続ける。
忙しい時は朝6時に出社し、26時に帰宅。
彼は家が近いからまだしも、これで通勤時間60分とかの人も居たとか。
Amazonから撤退する前と言えば佐川闇の時代。
業務が落ち着く事も無く、日々肉体を酷使する毎日。
若いのに腰痛を患い、一週間近い便秘は毎度の事。
不節制の為か、やせ気味だった彼は飲食業の友人とは対照的にブクブクふとっていきました。
加えて、佐川黄金時代の名言である
「借金できたら佐川で働け」
は既に衰退しており、新入社員の給料は安い。
※ベテランたちは未だ高いらしく、それが更に不平等感を煽っていたとか。
ちなみに、安いと言ってもそれは激務の対価としてであり、残業代は支払われるし総支給はそこそこある。
ボーナスは何ヶ月分では無く一回数万円。休みはシフト制。
その後、
「このままじゃ(忙し過ぎて)殺されちまう」
と叫んで退職。
暫く無職を満喫。
そして、佐川でやってりゃ大抵の事は大丈夫と同業他社で働くもそのことごとくが劣悪な環境。
同業他社で転職を繰り返し、6社目を境に
「この業界はどこも一緒だ」
と悟り、30代前半にして充実した人生を諦める。
1日500km走り、13時間拘束、休憩なし、時給換算で1000円程度、ボーナスなし。
シフト制勤務で週休二日、月6日休みを入れると月4日休みの従業員から「甘えてるんじゃねぇ」と罵詈雑言。
単休なので旅行にも行けず、やりたい事も出来ず、有給も取れず、ただ生きるのみ。
そんな友人の口癖は――
「連休は甘え」
「8時間労働は甘え」
「有給は甘え」
「祝日は甘え」
「幸せは敵」
つまり、立派なキチガイになりました。
とまぁ、これが向かない肉体労働に従事すると言う事。
ちなみに彼の同僚の向いてる方々はどう言う人かと言うと……
休日にパチスロ、帰宅して酒。
「働いているとパチスロに行かなくてすむわ!」
と、こういう方々です。
物事の楽しみ方がそもそも違います。
事務系 グラフィックデザイナークン
辛いのは何も肉体労働系ばかりじゃありません。
デスクワークも十二分に辛いです。
友人のグラフィックデザイナーは
「週3日泊り」
「毎日終電」
「残業代なし」
「有給無し(取得する暇が無い)」
「夏休みなし(取得する暇が無い)」
「ボーナスなし」
「社内規約を社員が自由に閲覧できない」
と言う環境で労働してます。
年収は230万円ほどだそう。
ははは、時給換算で500円程度だそうで……笑うしかないですね。
転職活動して本気で訴えて辞めてやろうと思っているそうですが、そんな暇さえ無いとか。
もうこうなると精神が疲弊して行動する為の思考が出来なくなってくるんですよね。
介護だ飲食だ肉体労働だと安直に言って来る人は、それらなら食べていけるだろうと思ってアドバイスしてくれてるんでしょうけど、実際はそんな事はないんです。
出来そうだと思えばやりますが、軽々に出来る事でも無いんです。
デスクワークでも超絶過酷な事もありますしね。
要するに、選ばなければと言ってこう言う業種を進めても何の解決にもならんのですよ。
勿論、適正があるとか例外はあるでしょうけど、大抵は死ねの類義語ですわこんなん。
だのに、何故就職できない事を「良い所ばかり選んでいるからだ」、みたいな風に取るんでしょうね。
有職者から見て、長期的に働きそうな所を選ぶ無職の行為は甘えなのか!?
同様に、「選ばなければあるだろう」、ってのも凄まじい言葉です。
意味合い的には「短期的収入で誤魔化せればいいんじゃねーの?」的な感じですし。
選ばず入ったその先で長期的に続けていける未来が待っている確率何て、一体どれくらいでしょうか。
そんな訳で、企業様にはエリート降臨待ちのカラ求人もどきではなく、新人を一から育てる位の力を付けて貰いたいですね。
その為には経済成長が必須ですので、日本には頑張って頂きたいものです。
しっかし、完全週休二日制、残業代、有給。
たったこれだけの条件でさえ甘え、贅沢と言われる時代が来るとはなぁ。
日本、どーなってんのほんと……。
今日の無益指数:+1
今月の累計指数:6
うだうだ書きましたが、30代の無益は色々後が無いので幅広い業種で就職活動しております。
20代の方はまだなんとでもなるので、是非ともえり好みして就職活動を続けてくださいましまし。
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はじめまして。
記事を読ませていただきました。現在求職中の身ですが、完全週休を探しても中々みつかりません。
以前、週休2日、年間休日120日以上と謳っている会社に働いていましたが、
実際は毎週休日出勤があり、お盆はなし、正月は30日まで出勤し、
どう計算しても60日くらいしかありません。
そのことを訴えても「この業界じゃ当たり前」と開き直られました。
完全週休2日を謳っている所以外は基本的に休みは少ないと思ったほうがいいのかもしれません。
しかし、今の世の中 おかしいことがまかり通っているのに皆が反対しないからそのまま通っているところがあって怖いです。
自分が甘えているのか世の中がおかしいのか時々わからなくなります。